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焼酎の種類

 

焼酎と泡盛は、日本で造られる、デンプンや糖質を含むもの(穀物や芋など)を原料とした蒸留酒です。

焼酎には、ほぼ純粋なアルコールである甲類と、原料の味わいや風味が感じられる乙類があります。焼酎甲類は「ホワイトリカー」とも呼ばれ、原料は糖蜜、トウモロコシ、大麦などで、連続蒸留器で蒸留します。焼酎乙類は「本格焼酎」とも呼ばれ、原料は麦、米、芋、黒糖、その他様々なものがあり、単式蒸留器で蒸留します。ほとんどの焼酎は透明ですが、樽で数年間熟成した淡褐色の焼酎もあります。

泡盛は、焼酎乙類の一種ですが、タイなどで作られる細長いインディカ米を原料とし、黒麹を用い、原料のすべてを麹にしてから発酵を行って造るという点で、他の焼酎乙類とは異なっています。泡盛には、カメで熟成させた古酒が多くあります。

 

 

 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2010年5月29日 (土) 01:19版(UTC)

 

乙類(本格焼酎・泡盛)

焼酎乙類は一次発酵・二次発酵を経てつくられたもろみを蒸留して製造されるものが主流をしめており、粕取り焼酎は1000klに満たない 。以下のような種類がある。

 

米焼酎

日本酒同様、米を原料とする。味はやや濃厚。

主要生産地は熊本県南部の人吉盆地(人吉・球磨地方)で、28の蔵元がひしめく。人吉盆地で生産される米焼酎は特に「球磨焼酎」とよばれ、世界貿易機関のTRIPS協定に基づく産地表示の保護指定を受けている。また、2006年には地域団体商標として登録されている。香りや味わいは日本酒に近くフルーティで、減圧蒸留の普及もあって初心者にも受け入れやすい焼酎である。

この他、日本酒の名産地(秋田県、新潟県等)でも米焼酎が生産されている。

 

麦焼酎

一般に米焼酎より癖が少なく、飲みやすいと言われる。

もともと長崎県壱岐で生産され始めたのが最初である。「壱岐焼酎」は世界貿易機関のTRIPS協定に基づく産地表示の保護指定を受けている。壱岐焼酎は米麹に麦を掛け合わせている。

麦焼酎は1960年代まで焼酎の中ではメジャーな存在ではなかったが、東京農業大学の柳田藤治によってイオン交換濾過法を麦焼酎へ応用する手法が開発され、宮崎県の柳田酒造によって実際の使用方法が確立すると多くの麦焼酎メーカーがイオン交換濾過法を導入することとなった。

その後、1960年代後半から大分県で生産されている麦麹に麦を掛け合わせる麦焼酎が日本各地で注目を浴び、現在では大分県も麦焼酎の一大産地となっている。なお、「大分麦焼酎」は地域団体商標として登録されている。

 

芋焼酎

味はかなり濃厚で、しばしば独特の臭みがあるため、好き嫌いが分かれる。

江戸時代から南九州で広く栽培されているサツマイモを原料とした焼酎。鹿児島県や宮崎県南部で広く飲まれている。使用される麹はほとんどが米麹。サツマイモ100%焼酎は製造されたことがなかったが、1997年に国分酒造協業組合が日本で初めてとなるサツマイモ100%焼酎を発売したことで、芋麹も一般化、現在では多くのメーカーがサツマイモ100%焼酎を発売している。

主産地は鹿児島県と宮崎県南部。他の産地として、薩摩出身の流人である丹宗右衛門が製法を持ち込んだ八丈島などが挙げられる。鹿児島で生産される「薩摩焼酎」は、世界貿易機関のTRIPS協定に基づく産地表示の保護指定を受けている。

 

黒糖焼酎

口当たりは比較的柔らかく、癖が少ない。原料から想像されるほどに甘味は強くない。

奄美群島では江戸時代から第二次世界大戦以前まで、泡盛や黒糖酒(黒砂糖原料の蒸留酒)が製造されていた。しかし戦間期から戦後のアメリカ占領時代にかけ、米不足で泡盛の原料に事欠く一方、黒砂糖は日本本土に移出できず余剰だったことから黒糖酒が多く作られるようになった。

1953年、奄美群島の日本返還に伴い日本の税法を適用するにあたり、黒糖酒は酒税法上「焼酎」として扱われず税率が高いことから、「焼酎」扱いを望む島民の要望もあり、取り扱いに関して議論がなされた。当時の大蔵省は振興策の一環として、米こうじ使用を条件に、熊本国税局大島税務署の管轄区域(奄美群島)に限って黒糖原料の焼酎製造を特認した。

以後、日本の黒糖焼酎は奄美群島でしか製造できない特産品となって現在に至っている。また現在、奄美群島では泡盛は製造されておらず、黒糖酒は全域で製造されている。

小笠原諸島において、日本領土になった明治時代初期からサトウキビ栽培によって製糖業が盛んとなり、その過程で生じた副産物を発酵・蒸留した製法で、焼酎に類似する「糖酎」「泡酒」「蜜酒」と呼ばれた酒が戦前に醸造されていた。戦時中の島民疎開により途絶えていたが、1989年(平成元年)になって村おこしの一環として小笠原村の役場・農協・商工会によってこれを扱う企業が設立され、その製法を模したラム酒が製造されている。税法上はラム酒(スピリッツ、もしくはリキュール類)の扱いとなっている。

 

そば焼酎

味わいは麦焼酎より更に軽く、癖が少ない。

ソバを主原料とする焼酎。発祥は新しく、1973年、宮崎県五ヶ瀬町の雲海酒造が、山間部での特産品であるソバを原料に取り上げ新たに開発した。以後各地の焼酎メーカーで、米・麦との混和タイプも含めて広く作られるようになった。そば屋においてそばをゆでたそば湯で割ったそば焼酎を提供している事例も多く見られる。ただし、そばアレルギーを持つ人はアレルギー症状が出る可能性があるので注意を要する。

 

栗焼酎

栗の香りとまろやかでほのかな甘みがあるのど越しが特徴。

クリを主原料とする焼酎。1976年、宮崎県延岡市の佐藤焼酎製造場が地元産である栗を原料に用い栗焼酎を発売。1980年代初頭、愛媛県西予市の四国唯一の焼酎専業蔵である株式会社媛囃子が、愛媛県特産品であるクリを原料に開発するなど、各地の栗特産地を中心に作られるようになった。

 

泡盛

沖縄県特産の蒸留酒である泡盛は米を原料としており、その製法は一般的な焼酎と差異があるものの、税法上は焼酎乙類の範疇に入れられている。

法制上、泡盛自体は日本全国で製造することができるが、「琉球泡盛」という表示は世界貿易機関のTRIPS協定に基づいて沖縄県産の物のみに認められている。

 

ジャガイモ焼酎

サツマイモで作る芋焼酎と比べると癖が少なく飲みやすいものとなる。

1979年4月に、北海道斜里郡清里町の清里町焼酎醸造事業所が、日本で最初のジャガイモ焼酎を製造販売した。以後、北海道の多くの焼酎メーカーがジャガイモ焼酎に参入し、近年、北海道ではジャガイモ焼酎の生産が広く行われるようになっている。また、長崎県でも特産品としてジャガイモ焼酎を製造している酒蔵がある。

 

粕取り焼酎

もろみ取り焼酎とは別の製法で、清酒かす(日本酒の酒粕)を蒸留して造られる「粕取り焼酎」と呼ばれる焼酎がある。粕取り焼酎は九州北部を中心に発達し、全国の清酒蔵で製造されている。江戸時代の本草書『本朝食鑑』に、「焼酒は新酒の粕を蒸籠で蒸留して取る」とあるように、清酒が醸造される地域で焼酎といえば粕取り焼酎のことであった。新しくできた酒粕をそのまま蒸留する方法と、籾殻(もみがら)を混ぜて通気性を確保してから蒸留する方法があり、前者は吟醸粕取焼酎、後者を正調粕取焼酎と呼んで区別している。 貯蔵した酒粕を蒸留し早苗饗(さなぶり)という田植え後のお祭りで飲んだことから、別名「早苗響焼酎」とも呼ばれる。蒸留した後の粕は田の肥料として使われていた。

太平洋戦争後、カストリと混同されたこと、独特の香りが時代の嗜好に合わなかったことなどから需要が低迷し粕取り焼酎の製造から撤退する蔵が相次いだ。また、かつては福岡県内を中心に粕取り焼酎専業の蔵も多くあったが、現在では米焼酎の製造を行うなど、専業蔵は消滅している。しかし、昨今の焼酎ブームにより、日本酒製造メーカーが粕取り焼酎に再び進出するケースが増えている。

梅酒をつける際にベースとなるアルコールやみりんの主原料としても使われた他、日本酒の仕上げ工程において中途で発酵を止め、防腐や辛口に仕上げる目的で用いられる柱焼酎として使われる場合も多かった。また、外傷の消毒薬としても用いられた。

 

 

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