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ビールの製法

 

主原料(モルト)の製造

大麦に、水分と温度を与えて発芽させる。発芽を一定のところで止めるため熱風乾燥や焙煎をする。

熱風乾燥させる時の温度によって、発芽した麦(麦芽、モルト)の色合いや風味が変わってきます。高めの温度で乾燥させるほど、色が濃く香ばしい風味がでるようです。この麦芽の製造方法の違いによって大きく風味が変わってきます。濃く焙煎した麦芽を主に使えば、色の黒い香ばしく酸味のあるビールになり、ドイツのラオホビールに使われる麦芽は燻製することによって独特の風味を出しています。何種類かの色合いの麦芽を併用することもあります。専門のモルト製造業者から仕入れる醸造所もあれば、自分のところでこの作業を行っているところもあります。

主原料に大麦モルトだけではなく、小麦を発芽させた小麦モルトも使用すれば小麦ビールになります(いわゆるホワイトビール)。小麦は発芽させずに使うこともあります。大麦と小麦の他にオーツ麦やライ麦などを風味付けに使っているビールもあり、フランスにはウィスキー用のモルトを使ったビールもあります。

使用する水質も、軟水(ミネラル少)と硬水(ミネラル多)によってビールの色や味わいが変わってきます。

 

糖化/煮沸

粉砕した麦芽(モルト)を温水に混ぜ、糖化させる。その液体を濾過して煮沸。煮沸中にホップを加える。

モルトの酵素でデンプン質を分解し、発酵に必要な糖度を持った液体にする。

ホップを加えるのは、ホップの苦み成分とホップ香などの精油成分抽出するための他に防腐剤の意味もあるそうです。加えるホップは、乾燥したもの/固形物にしたもの(ペレット)/抽出エキスの液体(エクストラクト)などがあります。
ホップには40~50種類も品種があるようで、1種類を1回だけ/何種類を何回かに分けて/冷ました麦汁にさらにホップを漬け込む、など、ホップの風味をどう出すかによって、使われるホップの種類、回数も変わるようです。
ホップが使われる以前は、色々なハーブ、薬草などが使われていてたそうです。ホップを使用しない昔のレシピを復活させてつくっているビールもあります。

 

発酵/熟成

麦汁を冷却し、酵母を加えて発酵させる。何回か発酵させるものもある。

 

出荷

発酵/熟成が済んだビールを濾過して瓶詰めまたは樽詰めして出荷。

【発酵】

酵母の発酵によって糖を分解、炭酸ガスが発生し麦汁内の糖分がアルコールに変化していきます。

麦汁を冷却させるのは発酵に適した温度にするため。この時使われる酵母の種類によって、温度や発酵の仕方が変わり、大きな風味の違いになります。

上面発酵(エール):14~20℃ほどで発酵。発酵中に酵母が上に浮かび上がってくるらしいです。香りがよく、フルーティさや甘味もあり、オランダのマイクロブルワリーでつくられるのはほとんどこの上面発酵タイプ。

下面発酵(ラガー):5~9℃ほどで発酵後、零度まで冷却して低温で熟成(貯蔵)。発酵の終わり頃に酵母が下に沈むらしいです。冷蔵・冷凍機などが普及されるまで、北ヨーロッパの一部の地域でしかつくられていなかったようです。

野生酵母で自然発酵:ベルギーのブリュッセル近郊でつくられるランビックは、麦汁を空気にさらし空気中の野生酵母を使って発酵させます。

【再発酵/熟成】

酵母の活動をゆっくり抑え品質を安定させるなどのため再発酵(熟成)させます。

主に上面発酵ビールの場合、ビールにまだ残っている糖分を使って、または砂糖/果物などを加え、その糖分を材料としてさらに発酵させます。木製の樽であったり、メタリックなタンクであったり、瓶の中であったりもします。期間は2週間から長い場合は3年も再発酵(熟成)させるものもあります。

【出荷】

通常、品質の低下をおこさせる、発酵が終ったビールの中に残る酵母や分解しきれなかったタンパク質などは濾過します。熟成(貯蔵)が終わったビールに一旦熱を加え、酵母の働きを止めることにより貯蔵期間も長くなります。最近では加熱処理ではなく、超微粒子フィルター(?)を使って濾過することも多いようです。

濾過しないビールは、ビールの中に酵母が生きているため、瓶や樽に詰められた後でも発酵が進みます(ボトルコンディション、カスクコンディション)。瓶や樽に酵母が残っているビールは酵母独特のフルーティーな香りと味わいを持っています。しかし、ビールのコンディションを良いままに保たないと、品質低下(劣化)が早くすすんでしまうようです。

 

 

 

 

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